【FFXIレポート06】ライトからハイエンドまで,あらゆるプレイヤー層向けの項目が目白押し。2008年6月大規模アップデートの見どころをざっと紹介ライター
【FFXIレポート06】ライトからハイエンドまで,あらゆるプレイヤー層向けの項目が目白押し。2008年6月大規模アップデートの見どころをざっと紹介
FFXIのバトルコンテンツに関する斬新なアイデアには毎回驚かされる。戦闘について,ここまで多くの遊び方を選べるMMORPGは,そうそうないだろうRMT |
大規模アップデートの概要については,公式サイトでも紹介されているので,最初にこちらに目を通してもらいたい。本稿では,各アップデート項目に実際に触れたうえで,FFXIプレイヤーにとってとくに大きな影響がありそうなものを厳選して紹介していく。リネージュ2 RMT
誰でも確実にノートリアスモンスターと戦える!
トリガー形式の新バトルコンテンツが登場
アトルガン白門の,アルザビに続く場所にNPCが登場。花鳥風月という名称や,「ゼニ」(銭?)や「モン」(文?)という単位など,そこかしこに和テイストが感じられる |
一般的に,NMは強力だが,倒すとレアなアイテムをドロップすることでよく知られている。しかしいつでも戦えるわけではなく,その多くが最低でも数時間おき,場合によっては数日おきにしか出現しないといった,厳しい条件がある。人気の高いNM(つまり貴重なレアアイテムをドロップするNM)が出現する場所に,熱心なトレジャーハンターが複数名張りついていることはざらで,中級者以上のFFXIプレイヤーなら,これにまつわる悲喜こもごものエピソードを持っているだろう。
今回導入されたシステムは,NMをポップさせるための引き金(トリガー)となるアイテムをあらかじめ準備することで,ポップ待ちの煩わしさを体験することなく,好きなときに確実にNMと戦えるというものだ。メイプルストーリー RMT
ごく簡単に手順を説明すると,アトルガン白門に新たに登場した妖しげなNPCの依頼に応えていくことで,冒険者は特別なポイントを獲得し,一定のポイントと引き替えにトリガーとなるアイテムと交換する。遥か東方から訪れたというこのNPCは,絵師を生業としており,「珍奇なる花鳥風月」,すなわちモンスターの画題を求めている。ここでいう“画題”とは,パンクラティオンを行う際,“獣写器”を使って撮影した写真のことだ。
NPCを通じて対象モンスターが提示されるので,冒険者は獣写器を片手にヴァナ・ディール中を走り回ることになる。そうやって集めた画題をNPCに渡すと,1枚あたり数十ポイントが獲得でき,これを1000ポイント程度集めることで,1回分のトリガー用アイテムと交換できる。ただし画題は,ヴァナ・ディールで1日(現実世界で1時間)につき10枚までしか渡せない。
さまざまな要因により,獲得/必要ポイントの量は微妙に変わるのだが,ざっくりと計算すると,うまくやればヴァナ・ディールで2~3日の間写真撮影に励むことで,1回分のトリガーが得られると考えてよいだろう。
肝心のNMについてだが,最初の段階では9種類から一つ選べるようになっている。NPCからはNMを出現させるためのトリガー用アイテムを渡され,どのエリアで使うのかを教えてもらえる。その情報を元に対象エリア内を探し回ると,怪しげなポイントが見つかるはず。そこへトリガーをトレードするとNMが出現。いざ,バトル開始だ。
お題に合ったモンスターをNPCに届けることで,ポイントを獲得していける。まさかパンクラティオンがこのように関わってくるとは意外であった | 写真の出来具合によって獲得できるポイント量が微妙に変わる。具体的には対象となるモンスターの強さや,アクティブターゲットか否か,といった要素が関係しているようだ |
対象のNMによって,目的地のエリアや戦闘地点が決まっている。NMの種類によっては,この場所へ辿りつくだけでもなかなか難しい |
そしてNMを倒した際のドロップは,装備品が0~2個だった(いずれもEx/Rare属性)。装備品のグレードについては,体感的な話になってしまうがやはり人数相応といったところで,2~3人で獲得できるものよりはワンランク高い印象。従来のようなNMのポップ待ちがない分,プレイ時間のわりに密度が濃く,アサルトとはまた違った充実感を得られたのが印象深かった。
また,装備品のほかには特殊なアイテムも1個ドロップする。これを依頼主のNPCに渡すと,よりランクの高いNMと戦うためのトリガーへとつながっていくのである。そうやって,(勝ち続けられる間は)段階的に強力なNMと戦っていけるというシステムだ。これらを打ち破っていくと,一体最後には何が待ち受けているのだろうか。
実際のところはもう少し複雑なシステムなのだが,それらについてはまた別の機会で紹介しよう。このトリガーシステムのキモは,「NMのポップ待ちをしなくていい」「人数制限がない」「トリガーを準備するのは一人でも良い」,そして何より「確実にNMと戦える」という点にある。まだ実装後間もないが,とてもよく練られていることが伺え,今回の大規模アップデートにおける目玉システムと言って問題ないだろう。
手軽にスリリングな戦闘を楽しめるので,リンクシェルや知人などの気心知れた仲間と一緒に,ぜひ一度挑戦してほしい。このシステムに限った話ではないが,せめて初挑戦のときくらいは,攻略情報などをあまり詳しく調べずにチャレンジすることをお勧めしたい。
NMをポップさせるためのトリガー用アイテムは消費タイプである。よって,勝っても負けても一度限りの勝負となるので,自然と気合いが入る | このシステムに,パンクラティオンの要素が関連しているのが興味深い。トリガーバトルだけでなく,パンクラティオンの盛り上がりにも期待できそうだ |
名実共に冒険時に欠かせないパートナーとなったフェローシップ
これまでフェローシップに注目していなかった人も,この機会にぜひ注目してほしい。しっかりと使いこなせれば,冒険の幅が一気に広がることだろう |
少なくともそういった人にとって,今回のフェローシップ関連のアップデートは,もう楽しくて楽しくて仕方がないのではないだろうか。
まずは,フェローシップのレベルキャップが従来の65から70に拡張された。さらに「アルタナの神兵」の過去世界でも,フェローシップが呼び出せるようになったのである(一部エリアを除く)。両要素とも,事前にちょっとしたクエストをこなす必要はあるのだが,極端に難しいわけではなく,むしろフェローシップとの絆がより深まる優れた内容となっている。
フェローシップは,装備やジョブなどさまざまな面でカスタマイズし,自分好みに育てられる。レベル70のフェローシップならば,レベル75のキャラクターにとって“楽”表示の敵が1匹仲間になったくらいの戦力アップだ | これから新規でフェローシップを育てる人は,“タクティクスパール”を獲得するところまで頑張ってほしい。これは呼び出し回数を増やせるアイテムで,このあたりから俄然面白くなってくる |
レベルキャップの開放クエストでは,自らのフェローシップとバトルフィールドで戦うことになる。どうやら自分のジョブに対応しているようで,これは“Maat戦”を彷彿とさせる雰囲気 |
従来だと,フェローシップのカスタマイズにはちょっとしたテクニックが要求されたり,ランダム性が含まれていたりしたのだが,今回のシステムは“任意で選べる”というのが特徴である。一度呼び出して適当に戦うだけでも,すぐに数千ポイントを溜められるため,手軽にカスタマイズができるのが嬉しい。
これまでも,感情移入などの面で熱心なファンに支えられてきたフェローシップだが,今後はそれを抜きにしても,冒険時に欠かせないパートナーになりそうだ。なにせレベル70といえば,レベルキャップに達したプレイヤーキャラクターと,たったの5しかレベル差がない。これは戦力として,十分視野に入れられる強さである。
しかも「ちょっと戦力不安かな……」と感じた場合に,呼び出そうとしたらエリア対象外だった,というストレスを感じるケースが大幅に減った。もしソロプレイ~少人数での冒険の割合が多ければ,たとえ今からでも育成を始める価値があるだろう。FF11 RMT
ちなみにフェローシップの新規育成時は,新たなフェイスタイプや口調,体型を選べるようになっている。個人的には,この新しく選択できるタイプでフェローシップを育て直すべきかどうか,(初期状態のレベル30から育て直しなのも含め)真剣に悩んでいるところだ。
ゲームシステムが魅力的でさえあれば,フェローシップの育て直しなど苦にならない,という人は,ほかにも結構いるのではないだろうか。むしろ,安易に“性別/種族変更チケット”のようなものを導入しないところが,個人的にFFXIで気に入っている所の一つである。
……ただ,どうせここでまやってくれるのなら,フェローシップの名前候補も増やしてほしかった。今後のアップデートで何らかの対応をしてくれれば嬉しいのだが。
アルタナの過去エリアでも,フェローシップの呼び出しが可能に。これで残るはアトルガンエリアのみとなるが,これにはストーリー面での事情が絡んでくるため,ちょっと難しい? | 新しいポイントに関しては,大規模アップデートよりも少し前から蓄積が行われていたようである。最近フェローシップと共に冒険していた人は,すでに多くのポイントが蓄積されているかも |
ゲームバランス全般はどう変化したのか?
そのほかのアップデート項目にも,ゲームバランスへの影響が大きいものがいくつかある。キャラクターの成長関連では,レベル75以降の成長システム“メリットポイント”における,割り振りキャップが拡張されたことに注目したい。具体的にはジョブ別カテゴリー“グループ2”全体の上限が6から10に,そして個々の上限が3から5に引き上げられたのである。ハイレベルプレイヤーならばピンとくるかと思うが,これは実際,かなり大きな変化をもたらす。例えば,TPをMPに変換するグループ2用スキルの「シバルリー」(ナイト用)は,1段階目では再使用間隔が20分に設定されている。しかし,段階を上げていくことでこの時間が2分半ずつ短縮されていき,最終的には10分になる。10分に1度このアビリティが使えれば,軽めの戦闘ならMPを枯らすことなく,延々と戦い続けることも可能となる。
従来のグループ2用のアクティブスキルは,どちらかというとバトルフィールド戦を始めとした,ここぞという大一番で活用したいものだった。しかし5段階まで上げることで,使用時のハードルがぐっと低くなり,通常戦術の一部として組み込みやすくなったのである。3段階ではあまり関心が持てなかったのに,5段階を視野に入れると,俄然魅力的に感じるというスキルもあるだろう。
グループ2用のスキルは,各ジョブごとに4種類ずつ存在する。これらに対する最大10ポイントの配分によって,初めて可能となるテクニックの登場にも,大いに期待できそうだ
FFXIのキャラクターレベルは75が上限だが,メリットポイントを利用すればさらに強化できる。グループ2の上限拡張はかなり大きな影響があるだろう | メリットポイントはジョブ別にも用意されているので,マイキャラを育て上げるにはかなり多くの経験値が必要となる。これからしばらくの間,キャンプポイントが大賑わいしそうだ |
かつて,7スロット分の“マネキン”を獲得するための苦労が並々ならぬものだったことを振り返ると,FFXIというタイトルの変化がよく実感できるのではないだろうか。
ナイト用新魔法“リアクト”を使ったところ。盾の発動率がアップすると共に反射ダメージを与えるというもので,再使用時間の長さが若干気になるが,なかなかの効果だ | カンパニエバトルに関しても細かなアップデートが行われている。ただ,前回の大規模アップデート時もそうだったが,公式サイトの説明文だけを読んでもいまいち分かりにくい |
ついに,セルビナやマウラに出張モーグリが設置された。低レベルのジョブを育てる際,3国からこれらのエリアへ移動するだけでも大冒険だったのが懐かしい | カンパニエバトル/OPSについては,全貌を把握できている人は少ないかもしれない。一応それでもプレイはできるが,より深く楽しむためには,さらなる研究が必要だろう |
大規模バトルコンテンツ“エインヘリヤル”の,挑戦時の手順や報酬システムなどが大々的に見直された。これが今後どのように影響を及ぼすのか興味深い | パスワードの入力はソフトウェアキーボードで行い,さらにパスワードの保存場所を選べるようになった(詳細はこちら)。セキュリティ関連については常日頃から注意しよう |
レリック武器に続くハイエンド向けの要素となった“バルラーンの秘宝”
5月2日に,“バルラーンの秘宝”なるものがFFXI公式サイト上で公開された。これらはアトルガン中興の祖として知られる,バルラーン皇帝の武器コレクションという設定である。サイト上ではそれぞれの武器にまつわるエピソードがたっぷりと紹介されており,どれも見るからに神がかり的な威力を秘めていそうだ。今回のアップデートにおける公式説明では,この要素について直接触れられてはいない。だが,バルラーンという人物が最新のアルタナではなく,一つ前のアトルガン拡張に深く関与していること,そしてジョブに対応した武器種別が完全に一致していることなどから,「“ナイズル島踏査指令”で得られる“武器”と結びつくのでは?」と,公開当初からFFXIプレイヤー達の間で騒がれていた。
ナイズル島踏査指令では,最深部の100層をクリアすると不思議な武器が得られる。というのも,武器としての性能はとてもそっけなく,その攻略難度に見合っているとは到底思えないのだ。ナイズル島の実装から現在まで,これらの武器は長らく用途不明のままとされてきたが,ここへ来て“バルラーンの秘宝”を鍛え上げるためのベースという線が急浮上してきたのである。
ちなみに,ナイズル島の武器がいずれアップグレード対象となる件については,半年以上前から公式blogを初めとした各所で明らかにされている。
筆者もナイズル島に関しては,実装直後から現在に至るまで,ほぼすべてのアサルト用チケットを迷わず注ぎ込んでしまうほど入れ込んでおり,今回のアップデートの中で最も期待をしていた。結論からいうと,バルラーンの秘宝にまつわる憶測はおおむね当たっていたのだが,想像以上のクエスト難度の高さに言葉を失ってしまった。具体的な内容については,公開規制に触れる恐れがあるためお伝えできないが,あのレリック武器を入手するためのクエストに匹敵,それどころか見方によっては完全に上回ってすらいる難度なのである。
ナイズル島の100層を「普通に」クリアした場合,踏破記録が失われる代わりに,頭の装束と不思議な武器が得られる。しかし武器の性能は低く,今後どのようなアップグレードが行われるかに注目が集まっていた |
だがそれならそれで,せめてもっと早い段階で,バルラーンの秘宝の基本コンセプトや,対象プレイヤー層などを伝えることはできなかったのだろうか。ナイズル島踏査指令は特殊ではあるものの,あくまでも“アサルト”である。アサルトということはすなわち,「最大6名で」「30分という短時間で」「着実に報酬へ近づく実感を得られ」「スリリングな冒険を満喫できる」ということだ。
実装当初はそれほど芳しくなかったナイズル島だが,今となってはFFXIに欠かせないコンテンツの一つにまで成長している。ワールドや時間帯によっては,あまりの混雑に数時間待ちといった状況も珍しくない。ナイズル島がここまで人気を博すようになった背景には,100層で得られる武器の,アップグレードに対する期待感というものも大きくあったはずだ。
1年と3か月もの長きに渡って待たされた結果が,ある意味でアサルトとは正反対の内容だったという事実に,少なくとも筆者は戸惑いを覚えている。基本的に長期間のプレイを前提としたMMORPGではよくある話だし,むろんやりがいを感じる部分もあるのだが……うーん,それにしても手強い。
今回の大規模アップデートが行われる直前まで,ナイズル島の人気は凄まじいものがあった。実装から1年以上,ほとんど毎日通い続けているのでよく分かるが,アップデート後は参加希望者数が変わってきている印象がある | 今回の一連の騒動を見て,個人的にはかつて「シャイルマンティル」が導入されたときの経緯を思い出した。アトルガンのリリース以降は,FFXIプレイヤーの間でも,ゲームバランスの評価がかなり高かったと思うのだが…… |
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